思索✕詩作。

思索と詩作のブログ。

前任者。

今ここにいる僕。

聖域にいるのかドブの中にいるのかわからない、
とにかく特別なフィールドにいる。

特別なフィールドにいるから僕は特別なのか、
僕が特別だからフィールドが特別なのか僕にはわからない。

周りは知っている。
でも口をつぐむ。
ここが聖域だからか、ドブの中で臭いからか、
それを判断する能力は僕にはない。

特別なのに?
特別なのに?

確かなのは今ここに僕がいること。
そしてここに前任者がいたこと。
一冊の日記と栞があった。

日記には書き殴った筆跡が残されていた。

ここを出たい。ここを出たい。
僕は囚人ではないのだ。僕は囚人ではないのだ。
あの子はどこ?あの子はどこ?

前任者はここから出られなかった。

特別なのに。
特別なのに。

僕もここから出られないのだろう。
聖域、ドブの中、多分両方共違う。
ここは監獄。

でも前任者とは決定的に違うことがある。
あの子は毎日僕の側にやってくる。
日の光の代わりに。
あの子は嫌な顔せず僕の側に来る。
無邪気だ。

そんなことで幸せを感じる僕は
飼いならされているだろうか。

僕はここをでなくてもいい気がしている。
苦しんだ前任者とは違って。
僕は気が狂っているだろうか。

出られなくても、あの子の声が聞ければ、
あの子が側にいてくれれば、いい。


誰が僕をここに押し込んだかは知らない。
何かの罰かもしれない。

でも今ここにいる僕は、あの子がいる限り幸せだ。

僕は変わり者だろうか。

前任者の苦しみを理解できない非情な人間だろうか。